航空専門学校 aviation vocational school

(2013~2022)

大阪府 堺市にある航空専門学校の整備の教官をやることになりました。

30年前に学んだことを教えましたが若い時に憶えた事は意外と頭に残っていました。

2022年に65歳を迎えリタイアしました。9年間務めました。

(2013-2022) I will be working as a maintenance instructor at an aviation vocational school in Sakai City, Osaka Prefecture. I taught what I learned 30 years ago, but what I learned when I was young surprisingly stayed in my head. I will retire in 2022 at the age of 65. I served for 9 years.

The school’s classes mainly taught electrical work and avionics and electricity. Since I love DIY, I have created various teaching materials to use in class. There is no English translation below, but please take a look at the photos and enjoy.

教材の作成(簡易ミニ風洞)Simple mini wind tunnel

(2021.12.12)(12.17)(2022.1.7)(2.10)(2.17)(2.24)(2.25)(3.2)

整流送風機を作ります。

これは風の元になるファンです。整った強い風が欲しいので、二重反転にしました。廃材の換気扇を2台使います。

これは整流板です。CDのケースの廃材を利用します。つづく。

(12.17)

送風機は、ペンキを塗ってハンドルつけました。一番ファン回転数は1145rpm、2番ファン回転数は1682rpm、平均風速5.6m/sです。

整流箱にも、足とハンドルを付けました。出口平均風速2.2m/sです。

このラジコン飛行機に風を当てて操縦します。

(2022.1.7)

ラジコン飛行機に当たる風量を多くするためにファンと整流箱間をダクトで覆いファンの風が100%整流箱を通過するように考え実験をしました。

(1.11)

仮設の囲いをすると 平均0.4m/s 風速が上がったのでダクトを作りました。

整流箱を9か所に区切り風速測定した結果、最小1.9m/s、最大3.3m/s、平均2.6m/sでした。

模型飛行機のエルロンの効きが悪いので、補助翼面積を増やすためにペットボトル容器を平たく伸ばして陀面に貼り付けてみました。

よろしかったら動画をどうぞ。Please watch the video if you like.

(2.10)

このあとのメニューは「翼型による揚力変化」模型を作成してみたいと思います。しかしこれには風量が必要なことが判ってきました。

1月中旬以降、風量不足の改良策を試行錯誤しながら実験をしています。

上の写真は整流箱の中のCDケースを撤去して、全体を9つに仕切りました。

その他には、上の写真のような透明な観察ケースを作り他の流れの影響を受け難くしました。

メッシュを大きくすると、風量は大きくなったのですが気流に乱れが出ました。

5センチに切ったストローを突っ込んでみました。

乱れは無くなりましたが、風量はダウンしました。旨くありません。

ストローを抜いて一つのメッシュを4分割トータル36分割にしてみました。ちょうど真ん中の4区画の風量が少ない状態です。

扇風機のプロペラの中心部は羽が無く、流れが止まっているエリアが必ず在り、その影響みたいです。

部分的にストローを設置してみようと思いストローのブロックを作っています。かなり根暗になる作業なのでペースが上がりません。

業務用扇風機の登場です。風量は十分です。風量 ”中” で回します。この扇風機は廃材ではありません。私の制作物は殆ど廃材使用をポリシーとしていますが異例中の異例の借用品です。

扇風機を丸く囲うと気流が安定して風量が下がるようです。

良い感じが漂って来ましたが、中心部風量ダウンは解消出来ません。

翼型実験の準備。

翼の制作も同時進行しています。発泡スチロールを多用します。

発砲スチロールは軽くて加工し易いので重宝です。

これは、迎い角計測装置です。壊れた傘の骨を利用しています。

つづく。

(02.17)

これは翼型模型を入れているところ。

この翼型は、ストローで上部に繋がっています。

その先は、小さな黒いシーソーを押して

measure lift force with a scale

シーソーの反対側は秤に接しています。今の表示は3.3gなので翼型の揚力は3.3グラムを持ち上げる力を出している事になります。

これは翼型の迎い角を設定するパーツです。

宜しければ動画ご覧ください。Please watch the video if you like.

つづく。

(2.24)

これが整流箱詰め物の最終形です。ストローは接着するのに手間が掛かって大変でした。苦肉の策でポリカーボネート板の端材が有ったので重ね合わせて接着して利用しました。これは作業時間の短縮になりました。カラフルな部分がストローで地味な所がポリカです。

お金を掛けてハニカムを使うと見た目がグッと引き立つと思いましたが、低予算というコンセプトがあるので、これで最終にします。

この詰め方で中央付近の風量をアップが達成出来ました。

つづく。

(2.25)

これが最終形です。

揚力計測装置は横置きにしました。

(3.2)

宜しければ 動画 をご覧ください。Please watch the video if you like.

教材の作成(色々) Create various teaching materials

(2020.3.10)(2021.4.28) (7.29)(7.31)(8.4)(8.5) (8.19) (8.20)(9.11)(9.16)(10.15)(10.19)

セスナ(飛行機)のバランス計算の教材を作っています。まだ未完成です。(作業途中)

Cessna weight & balance

アクリル板にセスナの写真を貼り、人や荷物、燃料を載せた時に飛行機の重心がどの辺になるか直感で解ればなぁと作ってみました。

要するに、子供の頃にシーソー遊びをしたことがあれば直ぐに解リます。

アクリル板の下に載せる物に相当する重りをぶら下げて、飛行機が水平になるようにアクリル版上の支点の位置をズラす。その支点の位置が飛行機のバランス位置(重心)になります。

これが理解できたら、モーメントを使って計算して正確な重心位置を求めることが出来ることも理解できると思います。

(2021.4.28)Safety wire training bench

ボルトに安全線(緩み止め)を掛けるための、教材を作りました。

実物のボルトは小さい物なので、説明用に特大の木製のボルト、ナットを使います。

ペンキも塗ります。

ボルト、ナットは緑色です。

白色はボディー側です。

黄色はボディーに取り付けられる部品をイメージしてます。

ボルトの白い線は、安全線を通す穴の位置を表しています。

顔みたいで面白い形でしょ。

(7.29)turnbuckle training bench

これは、ターンバックル安全線トレーナーです。安全線を通す方法や巻き付ける方向を間違えないように習得するときに使います。

安全線二本掛けを色違いの線を使って練習します。

(7.31)Variable pitch propeller experience bench

これは、プロペラのピッチが上がったり下がったりする事でプロペラを回す力の変化を体感する教材です。(作成中)

形が出来ました。次は塗装です。

(8.4)

一回目の塗装中です。

(8.5)

塗装が終わりに近づいて来ました。

ピッチ変更機構です。

プロペラ回転軸です。ベアリングを2個使用しました。

ピッチを変えるロッドがプロペラ回転軸の中を貫通しています。

ペダルの回転軸です、ここにもベアリングを2個使いました。

回転体にはベアリングは必須です。

(8.1)

机上でプロペラを回転させると、机にプロペラがぶつかる長さなのでプロペラを短くします。

両プロペラを取外します。

手前2枚が初代プロペラ

奥の2枚が改良型プロペラで長さは約半分です。

(8.20)

長さ半分のプロペラを取り付けました。

試運転、宜しければ 動画 をどうぞ。

(2021.9.11)

プロペラピッチトテーナー MINI を作りました。

片手で持てて移動が楽ちんです.

宜しければ、動画もどうぞ。Please watch the video if you like

(9.16)

上の写真は2年程前に掲載したものです。

これはペットボトルと海苔の入れ物で作成した、可変ピッチプロペラのスケルトン化を狙ったの作品ですが、材質の性格上グニャグニャ感があり動きもシックリしませんでした。

そこで今回は塩ビ管を使用してリメイクしました。スケルトン化は諦めてカットモデル風にしてみました。

前作品に比べてひ弱な感じが無くなりました。

(10.15)Cabrator experience bench

キャブレター トレーナー作成に挑戦

何が出来るか想像出来ないと言われました。

キャブレヤーのスケルトン模型を作って燃料に見立てた水が霧状になる瞬間を観察出来たら良いなと思います。

上の部品は負圧発生ピストンになります。ベニヤ板とペットボトルで作りました。

これはスロットルと連動する、バタフライバルブのプロトタイプです。アルミを丸くカットしたものです。水に濡れるのでペットボトルがケースになります。透明なので噴霧状態も見えます。

ここはアイドル回転の時に燃料が噴霧される位置になります。実験は成功しました。

この筒の中にピストンが在りそれを手で勢い良く引くと、丁度エンジンに混合気が吸気される状態が作られます。

見えにくですが、赤いテープの下にバタフライバルブとペットボトルを利用したベンチュリー管を繋ぎました。

この後一旦分解して塗装工程に入ります。

(10.19)

塗装が終わり再組立てしました。

キャブレター部です。

下がメインジェット、上がアイドルジェットです。

動作説明は、こちらの 動画 をご覧ください。Please watch the video if you like

次は、共振を体験できる教材を作ってみました。Resonance trial bench

名付けて、共振トレーナー。素朴な作品です。

長さ、太さを変えた金属棒を4本板に取り付けて、手で前後に揺すります。

錘を付けた物も在ります。

これはピストンエンジンのクランクシャフトの共振防止対策のカウンターウエイトを模したものです。

中のボールを抜いた時と入れた時の共振域の違いを体験できるようにしました。

宜しければ 動画 をどうぞ。Please watch the video if you like

教材のDIY(ガバナー作成と改造の巻)

Propeller Governor Bench Struggle Story

(2021.2.23)(2.24)(3.16)(3.19)(3.22)(3.24)(3.27)(3.30)(4.12)(8.20)(8.25)(9.14)(9.29)(2022.3.31)

ガバナーと言うものを作ってみました。今風に言うと回転数センサーですが、これは昔々賢い先人が作ったものです。

この模型は3作目になります。回転体模型は回転によるブレ(振動)が出るので難しいです。前2作品はブレが大きく危険なので没にしました。

3作目、完成したのですが、未だガタつくのでボールベアリングを使うことにしました。

改良中の写真です。

変更① 最下部の按摩器を分解してモーターのみ取り付けました。これにより高さが12センチ低くなりました。つまり、回転するシャフト長さを10センチほど短く出来ガタも少なるという計算です。

按摩器の取っ手やボディーは外し、モーターのみを仮置きした写真です。スッキリしました。

(2021.3.19)

変更② このベアリングを取り付けます。振動とまりますように。

ベアリングが入る穴を板に明け、

ベアリングうを入れます。これを2枚のアルミ板でサンドイッチします。

アルミ板をビス止めします。

これで、ベアリングが板から外れなくなります。

ベアリングにシャフトを挿入しました。

シャフトをモーターに挿して、レーザーでベアリングの位置合わせをして固定します。

少し回してみたのですがスムースでした。完成が楽しみです。

これは、改造前。

これは、改造後。

井戸ポンプのハンドルみたいな物はスプリングの強さを調節するためのものです。

これも、動きがギクシャクするので改良しました。

井戸ポンプの下の青い板は撤去、金属パイプを上下させてスプリングを押すように変更しました。

それから、スプリング上部にもこのベアリングを入れて、摩擦力を軽減しました。

矢印の所が挿入したベアリングです。

うえの写真のパイロットバルブ模型は撤去しました。

モーターの上は短くなったシャフトしか見えません。

モーターの回転数を変えるスピードコントローラーは1/8程度にダウンサイジングしました。

回転数は無負荷だと2000rpm~4000rpmの範囲です。

スプリングの摩擦やベアリング内グリスの負荷が加わると、1000rpm~1500rpmに減りました。

回転部接続に使用したレーザー水平器、大変便利でした。

回転計置き場を追加して、無接触型の回転計を置きます。

これで実際の回転数が判るようになりました。

👀😃

LEDランプを取り付ける準備をしているところです。配線がグチャグチャに見えますね。

LEDライトで照明してみると、カウンターウェイトに貼った反射テープの視認性が上がる感じがします。

LEDの海中電灯を金鋸でカットして照明を追加しました。

回転計の横に置きました。

(8.20) (8.25)

パイロットバルブの動きが判るように、手動拡大模型を配置したのですが、見え辛いという指摘があるので作成し直す事にしました。

上の写真2枚は作り直して下の写真の様になりました。

バルブ部分です。塩ビパイプを利用しました。

バルブの動作が判るように、カウターウェイトも取り付けました。

バルブにも色を付けて見やすくしました。

(2021.9.11)

バルブの下にオイルポンプを設置しました。

バルブの模型が旧型の写真。

(2021.9.14)

(9.29)

トレーナーを移動する時にバルブが落下することがあるので、別置きにしました。

バルブを単独で置きました。親離れ、子別れの儀式です。独り立ちです。

最新の写真です。

宜しければ You Tube 動画 (改造前)もご覧ください。Please watch the video if you like(before modification)

更に宜しければ You tube動画 改良後 も併せてご覧ください。Please watch the video if you like(after modification)

(2021.2.12)

このガバナーはプロペラシステムの中の部品なので、プロペラガバナーという名前です。

プロペラガバナーとは、フライウェイトの動きを油圧パイロットバルブの動きに変えて、油圧をプロペラに送ったり、送った油圧を抜いたりするものです。油圧はプロペラのピッチを変えるために利用しています。

A propeller governor is a device that converts the movement of flyweights into the movement of a hydraulic pilot valve, sending hydraulic pressure to the propeller and removing the sent hydraulic pressure. Hydraulic pressure is used to change the pitch of the propeller.

プロペラのピッチを変える理由は、プロペラの回転(=エンジン回転)スピードを一定に保ち、プロペラの効率を何時も良好に保つことです。

ガバナー(フライウェイト)役目は回転数センサーということになります。プロペラ以外にも色んなところで使用されていて、その場所場所で名前が〇〇ガバナーという具合に名前が変わります。

The reason for changing the pitch of the propeller is to keep the propeller’s rotational speed (= engine rotation) constant and maintain good propeller efficiency at all times. The role of the governor (flyweight) is the rotation speed sensor. It is used in many places other than propellers, and its name changes depending on the location, such as 〇〇governor.

昔の設計者は賢いですね、最近では回転数センサーは電子部品を使って電気信号を使ったものになっています。時代の流れなのでしょうね。

Old designers were smart, these days the speed sensor uses electronic components and electrical signals. I guess it’s just a trend of the times.

(2022.3.31) 

My DIY teaching materials were recognized by the Aeronautical Technology Association and published in a magazine.

いよいよ3月退職です。財団法人航空技術協会の会長賞を頂きました。自作の幾つかの教材が対象で、航空技術という月刊誌2月号に手作り教材の紹介と題して掲載されました。退職の記念になりました。

ドローン モーター交換

ドローンの授業で使用している小さな機体のモーターが壊れたので交換をしました。

機体はマンボウという名前です。モーターは、テローと言う機体のものを流用します。

パロット マンボウという機体は、手のひらに乗る玩具の分類ですが、DJI ファントム4の初心者訓練用などには凄く適していると思います。安定性と操作感覚のコスパは相当なものではないかと思います。

という事でドローンの授業でも採用しています。飛行可能時間が5分程度と短いのが玩具らしいとこです。

右下のモーターを交換します。

小さなモーターです。

先ずモーターの下(写真では上側)のゴムクッションを半分めくります。電線を切断してプロペラの方向へ押し出します。

新しいモーターを差し込み電線を半田付けします。

ドロンのモーターは回転方向が場所により違うので電線を逆に繋ぐと飛びません。

接続部はテープを巻いて隙間を見つけて収納します。

底蓋を閉めて完成です。電線が細いのでピンセットが必要でした。